だらだらブログ

なんかゴミです。

【だら草056】BO1スタンダード版ティボルトの計略コンボ

 

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 さて、今回はBO1スタンダードにおける《ティボルトの計略》コンボを突き詰めていこう。

 スタンダードには「続唱」なんていう便利なキーワード能力は存在しないので、0マナのカードである《トーモッドの墓所》もしくは《石とぐろの海蛇》に自ら《ティボルトの計略》をぶち当て、もう片方の0マナカードと《ティボルトの計略》の計7枚がめくれないことを祈ってガチャを引くというのが、実現可能な中で最も上ブレが高いコンセプトとなる。

 この際、当たりは多ければ多いほど7枚のアウツがめくれる確率は低くなるので、この構成を採用する以上は土地の枚数は最低限度に絞らざるをえないが、他方でスタンダードのカードプールではたとえ2ターン目に着地したとしても絶対勝てるというほどの決定打になりうるカードはそう多くはないこともあり、「うっかりめくれて勝てるカードの範囲で」「土地2枚を引ける確率を害しない程度」というラインで切り札級スペル28枚を詰め込んだのが冒頭の画像の構成である。これならざっくり7/35≒20%で失敗になるので、外しても「5分の1引いちゃったか」と納得はしやすいだろう。

 というわけで、まずは個々の切り札カードたちの採用理由を見ていこう。

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 2ターン目にめくれたらほぼ勝つカード。《発生の根本原理》はめくれ次第だが、《精霊龍、ウギン》+αなど複数枚の切り札がめくれることもあり、どんな相手に対してもどんなターンからでも逆転しうるという夢がある。他方、《出現の根本原理》は逆転要素は少ないが、その分マウント力は極めて高い。《キオーラ、海神を打ち倒す》《樹の神、エシカ》《ニクス咲きの古きもの》の3種を提示すると大抵キオーラが戻されるので、エシカを裏面で設置して対処要求パーマネント二面という盤面を確定で作れる。

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 2ターン目にめくれたら大体勝つカード。相手に忠誠度を削る手段がなければ最速4ターン目に奥義してゲームが壊れるので相手がすぐ爆発する。ただしタフネスが高い緑系のアグロには結構突破される。

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 2ターン目にめくれたら大体勝つカード。トークンクソデカ《新緑の魔力》。隙があるのは一瞬だけですぐ破壊不能になれるようになるし、なぜか土地も縛れるので詰みが作りやすい。相手がすぐ爆発する

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 2ターン目にめくれたら大体勝つカード。何か逆転できそうな動きを見せるとそのパーマネントがパクられるし、動かなかったら動かなかったで土地がパクられるので詰んでいる。相手がすぐ爆発する

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 2ターン目にめくれたらまあまあ勝つカード。ターンが続く限り《精霊龍、ウギン》や《星界の海蛇、コーマ》を延々と引っ張ってこれるのが強みだが、ランダムなので《石とぐろの海蛇》や《樹の神、エシカ》自身がめくれ続けて間に合わずに負けることもしばしば。《ティボルトの計略》《出現の根本原理》だと「カードをマナコストを支払うことなく唱える」ので裏面で設置できる。ただし《発生の根本原理》だと両面土地と同様に表面でしか出せないのに注意。たまに《樹の神、エシカ》素出しから白マナを供給して裏面を素でプレイすることも。

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 めくれても勝たないカード。めくれて除去されると自分が爆発する。とはいえ《出現の根本原理》を切り札として採用する関係上、単色の切り札の3種類目が必要なので、どの道何らかの妥協カードを入れる必要がある。この部分を《彩色の宇宙儀》+《黄金架のドラゴン》などにする人も多い。除去されない前提で次のターンの7マナアクションを目指すなら3枚目の土地が必要になるのは一緒なので、エシカを増量したこともありうっかり3→5→7的な動きを狙って素出ししやすい《黄金架のドラゴン》に差し替えてもいいかもしれない。

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 土地構成については、「2ターン目までに場に並べる2枚の土地のうち最低1枚は占術土地であって欲しい」ので20枚のうちの半分の10枚採用。その上で「どの2枚の組み合わせで引いても《ティボルトの計略》が唱えられる」ことを最優先にした。なおこの条件だと1枚だけなら赤が出ない土地が混ざっても問題なく、デッキ全体で青と緑の要求が若干高いので、1枚だけ《神秘の神殿》を採用している。

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 最後にマリガン基準について。このデッキは4枚しか入っていない《ティボルトの計略》を最優先で引き込む必要があるので、《ティボルトの計略》がない手札は絶対にキープしないというのがまず前提としてある。《ティボルトの計略》がなければ先手は5マリ、後手は6マリまでした方が良い。

 その上で「コンボパーツ両方揃って土地1枚」はキープなので、ラインになるのは「《ティボルトの計略》含みでマリガンするパターンはあるか、あるかとすればどのラインか」になるわけだが、これについては体感的に「7枚、土地2枚のうち1枚以上が占術土地ならキープ、占術土地がなければマリガン」「ワンマリガン以降は《ティボルトの計略》+土地2枚ならその土地が何であろうとキープ」くらいかなぁと考えている。ただもしかするとダブマリくらいまでは良形を追った方がいいかもしれない。

 いずれにせよこちらの記事によれば《ティボルトの計略》だけならマリガン5回までで95%見つかるようなので、あとは死ぬ気 (と占術) で0マナカードと土地2枚を引っ張ってこよう。

 さて、こんな感じで超真面目に擦ってきたわけだが……。

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 プラチナ帯までのBO1での勝率はガチの50%ということで、残念ながらサイコロ振ってるのと何も変わらないデッキという結論になってしまった。

 170ゲーム480分は1ゲーム平均3分弱で終わってる計算 (※0マナや《ティボルトの計略》がめくれると自分が爆発して1分で終わるので) という超お手軽さがウリなのと、配信映えはするので配信者の方はぜひ使ってみてください。

            ◇

 Today's Tune

 Official髭男dism「I LOVE...」

https://www.youtube.com/watch?v=bt8wNQJaKAk

【だら草055】モダン版ティボルトの計略コンボ

 

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 ↑のyamakillerのツイートに触発され、自分でも作ってみることにした。

 回し方としては、まずはマリガンで《暴力的な突発》を探す。その上で3ターン目に唱えると、2マナ以下のカードが《ティボルトの計略》しか入っていないため確実にめくれ、そのまま唱えて「続唱」スペルを打ち消すことができる。これにより《引き裂かれし永劫、エムラクール》が確定でめくれる (《ティボルトの計略》の効果で打ち消した《暴力的な突発》自体はめくれない) ので3ターン目召喚が可能となる。

 固定パーツは《ティボルトの計略》1枚と《暴力的な突発》《引き裂かれし永劫、エムラクール》が4枚ずつ、あと残り51枚が土地であることも固定 (エムラが4枚である必要は実はないが、サイド後に土地以外のカードを追加するプランならどの道サイド後もエムラも4枚にし得なので、サイドのスロットを空けるために4枚にしている)。

 なので、「3ターン目に赤緑の組み合わせが事故らず出る」というマナベースを最低限守りつつ、土地だけでコンボ達成に寄与する工夫は最大限しなければならない。

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 《宝石の洞窟。モダンには《古えの墳墓》などの2マナ出る土地は (《雲を守る山、雲帯岳》を除いて) 存在しないので、《暴力的な突発》を唱えられるのは基本的には3ターン目になる。《宝石の洞窟》はそんな基本ターンを唯一覆せる可能性があるのでフル採用。どうせキープハンドは余計な土地に溢れている。

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 《ネファリアのアカデミー》。yamakillerも採用していたが、土地をセットするだけで《思考囲い》をケアできるので入れ得。3ターン目の《暴力的な突発》は無色マナ1つを含むので、無色土地を1枚セットする余裕がある。

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 《隠れた茂み》《忘れられた洞窟》《平穏な茂み》。《暴力的な突発》はどの道マリガンで探すが、《血清の粉末》が使えない分ヴィンテージの《Bazaar of Baghdad》よりも見つからないので、余分な土地は少しでもドローに変換したい。また、サイド後はドローが重宝する (脳内)。

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 《カルニの庭》《ザルファーの虚空》《爆発域》。3ターン目は《暴力的な突発》を唱える前提なので無色土地はどれか1枚しか置けないが、対戦相手やシチュエーションによってどれが有効かは異なりうるため、全力で入れている。ただどれかは《光輝の泉》の方が良い可能性もある。

 その他の土地は「ダメージを食らわないこと」を優先。

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 サイドボード後については、サブプランとして素引きしてもめくれても問題ない《裂け目の突破》を採用。その際サイドインした余計なカードでどうしても《ティボルトの計略》の成功率が減ってしまうのを水増しするために、追加の当たりとして《無限に廻るもの、ウラモグ》を同時にサイドインする構造になっている。ただ100%エアプでこれが機能するかはわからないので、他のデッキビルダーたちの研究が待たれる。《カルニの庭》+《ドライアドの東屋》+《異形化》もありかもしれない。

            ◇

 Today's Tune

 Official髭男dism「Laughter」

https://www.youtube.com/watch?v=kff_DXor7jc

【だら草054】カルドハイム注目カード

 

 さて今回は、カードリストが出た「カルドハイム」の中から、主にパイオニアやモダン視点で活躍する可能性があるカードをいくつかピックアップしたので、そちらを見ていこうと思う。

 ちなみに前回の「ゼンディカーの夜明け」では《創造の座、オムナス》も《スカイクレイブの災い魔》も《マグマの媒介者》も全部余裕でスルーしていたのであくまで参考程度にとどめてもらえると幸いだ。

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 スタンダードに《栄光の頌歌》が存在しているのに全く使われていないという現状は少し寂しいものがあるが、種族を揃える必要があるとはいえ《清浄の名誉》以来の2マナの恒久的全体強化ならば活躍の機会もあるのではないか。といってもこれを使うような真っ当なビートダウンが通用するのはスタンダードかせいぜいヒストリックに限られるだろうが。

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 「予顕」が必要でかつ4マナ以下限定とはいえ、呪文のコピーが1マナでできるのは破格。《嵐の伝導者、ラル》コンボにおける《二倍詠唱》の代わりになるか。

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 戦場に巨人を用意する必要があるとはいえ、墓地にこいつを落としておくだけで恒久的なダメージが入るというのは面白い。場持ちがいい巨人や多相と合わせたコントロールができるかもしれない。《変わり谷》だと誘発しないのには注意。

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 《予想外の結果》!?《予想外の結果》じゃないか!!これ単品ではダメな点がネックだが、「続唱」との相性は言わずもがなだし、色々と楽しそうなことができそう。

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 2ターン目にこれ→3ターン目にマナ加速系置き物→4ターン目に4マナパーマネント+5マナパーマネントと動けるだけでもなかなかすごそうだが、力線と組み合わせて3ターン目に5マナを踏み倒すなど、悪さもできそうな気配はある。あと《アロサウルス乗り》と一緒に出すと3ターン目に《グリセルブランド》が手札から出せます(既に1ターン目に山札から出せるのでどうでもいい)

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 《出産の殻》!《出産の殻》じゃないか!!とはいえクリーチャータイプ縛りはなかなかきつそう。起動元のクリーチャーのコスト参照するのに起動コストが1マナ増えてるのも地味に痛い。2マナクリーチャーと3マナクリーチャーだけでできる、同一種族内で完結する無限コンボ……って、そんなんあったら秒で禁止だわな。

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 地味に《自然の怒りのタイタン、ウーロ》や《死の飢えのタイタン、クロクサ》を咎められるカード。ぶち抜かれて除去持ってなかったら3ターン目に変身されて殴られてゲームが終わる。それ以外の機能はあまり思いつかないが、実際相手にしたらかなりいやらしそうではある。

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 ストームしてくださいと言わんばかりのカード。モダンのストームは既に完成されてるので役割がなさそうだが、パイオニアより上なら何かできそう。

 両面土地は言うまでもなく強いので省略。上から下までざっと一周しただけなので見落としもあるかもだが、総評としては少なくともモダンに影響を与えるほどのカードはないように見える。他方でパイオニアは今までなかった組み合わせの両面土地が出るので、とりあえず青白スピリットは超絶強化、赤黒もなんか強いアグロができそう。あとはなんか全般的にやたらテキストが長く感じたな。氷雪とか巨人とか条件があるカードが多いので、リミテッドは複雑そう。

            ◇

 Today's Tune

 大原ゆい子「オンリー」

https://www.youtube.com/watch?v=ebaaWokWIo4

【オタステ】オタクステーション(2020年12月分)

 

 Limited Showcase Qualifier3没はかなり応えた。年明けのOpenでリベンジしたいなー。

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 アニメの話。

◎「呪術廻戦」
 安定。ただ「懐玉」からが面白いところだけどさすがにそこまではいかないな。

◎「魔法科高校の劣等生 来訪者編」
 はいはいお兄様お兄様(先月と一緒)。

◎「安達としまむら
 素晴らしい百合アニメでした。それ以上言うことはないな。

◎「神様になった日」
 ようやく面白くなるかなと思われた10話の展開が期待したほどではなかったので11話以降見てない。

 2020年のアニメ総括としては、とにかく「id:INVADED イド:インヴェイデッド」一強だった。これだけ5年に1本クラスのアニメで、他は全く見る必要がなかった。こういうのを見るためにアニメを見てると思えば報われた気持ちになれる。

 ちなみに2021年冬アニメに関しては、「ゆるキャン」「リゼロ」のような安定の続きもの以外ではガチで見たいものがない。そもそも女性向けが多すぎるし、「弱キャラ友崎くん」は原作そこそこ面白かったけどアニメはクオリティ微妙そう。「蜘蛛ですが何か?」は原作の序盤で脱落したし。「ワンダーエッグ・プライオリティ」だけ1話くらい見ようかな?という程度。

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 音楽の話。

 今月も音楽的には不作だった。


蒼のワルツ / Eve


あの娘シークレット / Eve

 2020年の音楽総括としては「ずっと真夜中でいいのに。」「Eve」「Sawano Hiroyuki」しかほとんど聞いていないと言っていい。月によっては「さユり」「米津玄師」「BUMP OF CHICKEN」ばっか集中的に聞いてたりもしたけど。ベストソングは以下の5つかな。


ねじこ / さユり


お勉強しといてよ / ずっと真夜中でいいのに。


BELONG / SawanoHiroyuki[nZk]:Yosh


ANIMA / ReoNa


アカシア / BUMP OF CHICKEN

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 読書の話。

 7点 陸秋槎「文学少女対数学少女」(ハヤカワ・ミステリ文庫)
「雪が白いとき、かつそのときにかぎり」の作者が書く連作短編。百合好きかつミステリ好きにはたまらないモチーフとテーマ。公理系を導入して推理するっていう形は古野まほろもそうだが、書くの超大変だと思う。その割に絶対理解されないから労力に見合ってない気がするけど、間違いなくネクストレベル。ただ読み味が優れているというわけでは決してないので、こういうテーマが好きかどうかという点で人は選びそう。

 9点 月村了衛「機龍警察 -暗黒市場-(上)(下)」(ハヤカワ文庫)
ノワール」の月村了衛が描くミリタリー×ロボアクションの大人気シリーズ「機龍警察」の3作目。単行本は大分前に出てたけど文庫化したら読もうと思って忘れていて、電子書籍の時代になったからもう文庫化を待つ意味もないのだが、ちょうど今月文庫化したので読んだ。いやこれは最高傑作だわ。常に緊張感たっぷりの描写、上巻の回想から下巻のアクションパートまで伏線をきっちり回収しきる構成、どれをとっても超一流。久しぶりにめっちゃ面白い小説が読めたなー。ちなみに過去のオタステを確認したわけではないけど、記憶をたどる限り「機龍警察」は1作目が7点、2作目が8点くらいの面白さだった気がする。

 6点 石田リンネ「十三歳の誕生日、皇后になりました。」(ビーズログ文庫
TwitterのTLで勧められてたから読んでみたやつ。よくあるファンタジー中国×王宮×日常ミステリもの。ロリ主人公が可愛い。まあそれだけ。

 8点 月村了衛「機龍警察 -未亡旅団-」(ハヤカワ文庫)
「機龍警察」の4作目。姿、ライザ、ユーリとそれぞれの龍機兵搭乗者にピックアップしたこれまでと異なり、今回は特捜のメンバーである由起谷と城木に焦点が当たる。テーマはチェチェンとテロ。難しいテーマであることは参考文献の量からも察せられるし、途中までは緊張感あふれる展開がかなり楽しめた。ただ終盤の戦いと話全体の決着の仕方はさすがに↑の暗黒市場には及ばなかったな。

 7点 月村了衛「機龍警察 -火宅-」(ハヤカワ文庫)
「機龍警察」シリーズの短編集。このシリーズの白眉はシナリオを通じて敵の正体や目的が徐々に明らかになっていく緊張感と、登場人物たちの主義思想や過去のトラウマが戦闘シーンに綺麗に織り交ぜられカタルシスに発展する爽快感にある。なので短編集という形式ではその長所が発揮されず、ありがちな警察ものとそこまで変わらないかなという印象。まあここまでシリーズを追っていればそれでも満足度は十分だが。

 6冊。今月は「機龍警察」のおかげで小説的には充実していた。

1月 14冊
2月 16冊
3月 1冊
4月 2冊
5月 1冊
6月 4冊
7月 3冊
8月 3冊
9月 2冊
10月 4冊
11月 2冊
12月 6冊

 58冊。年の始めあたりはハイペースだったが、移動がなくなったのとマンガの方がスマホで読むのに適していることに気づいてしまったことで、かなりの時間をマンガに取られた1年だった。

2011年 101冊
2012年 104冊
2013年 71冊
2014年 52冊
2015年 64冊
2016年 68冊
2017年 56冊
2018年 31冊
2019年 58冊
2020年 58冊

 まあ50冊読んでればいいでしょう。今年のベストリードは「ゲームの王国」「りゅうおうのおしごと!12」「機龍警察 -暗黒市場-」の3つ。2021年もあまりマンガに侵食されないようにしつつ、50冊くらいで年に3冊程度の9点が見つかればいいな。

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 その他。

 最近はいい加減Vtuberにも飽きたので「Among Us」と「マーダーミステリーJ」のプレイ動画を見てる。

 7月末時点で80kgあった体重に危機感を覚えて始めたダイエットは、とりあえず70kgまで来た。ただし食事制限と代わりに酒ばっか飲んでるのであまり健康的な痩せ方ではない。

 マンガはKindleで無限に買いまくって、面白いものをたくさん読んだ。「雑誌で読みたい!」と思えるほどのはなかったから基本的に単行本でしか読まないし微妙なのもいっぱい読んだけど、「呪術廻戦」「チェンソーマン」など鉄板モノに出会えたので総合的には読んでよかった寄り。ただ話題になったもので好みのジャンルのは大体読んだので、今後の新規開拓は確率低そうだなとも思う。

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 というわけで今年もお世話になりました。2021年はそろそろ生放送でもするか……。

 

            ◇

 Today's Tune

 Eve「蒼のワルツ」

https://www.youtube.com/watch?v=pyDCubgU57g

【オタステ】オタクステーション(2020年11月分)

 

 今月は全然MO起動しなかったため、更新する材料がなかった。

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 アニメの話。

◎「呪術廻戦」
 クオリティ高くて普通に見れるね。けどアニメはどこで終わるんだろこれ。

◎「魔法科高校の劣等生 来訪者編」
 はいはいお兄様お兄様。

◎「安達としまむら
 癒し。しかし冷静に安達は頭がおかしいな。

◎「神様になった日」
 1~4話が苦痛だったけど5話が結構良くて、とはいえそれでも惰性で見てたらようやく話が動いてきた。ただ仮に後半クソ面白くなったとしても人には勧められないくらい前半がきついので名作にはなりえない気がする。1ヶ月後のオレが何て言ってるか楽しみだ。

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 音楽の話。

 今月は収穫が少なかった。「君という神話」はいつも通り良曲だが。


まほう feat.理芽 / 花譜


Circle of Karma / FUZI × MAAS


君という神話 / やなぎなぎ

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 読書の話。

 7点 劉慈欣「三体Ⅱ(下)」(早川書房
いきなり話が未来に飛んでいよいよ三体世界と対決というところ。解決の仕方が若干消化不良だったけど、久しぶりの真っ当なSFで満足はした。

 7点 不手折家「亡びの国の征服者Ⅰ」(オーバーラップノベルス
「なろう」で人気だったらしい小説の書籍化。テンプレ通りのありきたりな異世界転生ものだが世界観描写がしっかりしていて楽しく読めた。さすがに実績があるとクオリティが違う。

 2冊。それよりマジでマンガの量がやばい。

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 単純に飯を減らすのは体調が悪くなりがちだったので朝だけちゃんと食うようにしたら調子良いしまた体重も減り始めた。このままあと5kgくらいいきたい(でも鶏千には行く)

 

            ◇

 Today's Tune

 花譜「まほう feat.理芽」

https://www.youtube.com/watch?v=g8NbvGE8w6s

【だら草053】パイオニア版スパイについて

 10月は忙しくチャレンジなどにもほとんど参加できなかったが、久しぶりの土日連続参加で64人という小規模大会ながらも一応トップ8という成果を残すことができた。

 というわけで今回は、その際に使用したイオニアのスパイというデッキについて、63枚という境地に至ったその背景も含めて解説していこうと思う。

■ 1. 77枚型の成立と疑問

 コロコロオンラインの連載でも触れたが、パイオニアのスパイは当初青黒型が主流で、それに対して《森の女人像》《楽園のドルイド》を搭載した緑黒型も存在はしていたものの、不安定なマナベースが克服できないという問題点があった。それもあってトップメタのデッキに対しては、サイドに対策が全くとられていないという状況ならば別論、普通に墓地対策がとられている前提だと、どちらの型にせよどうにも勝ちきれないという程度のデッキパワーだった。

 だがそんな折、andrw1232が10月12日のスーパーPTQで優勝したことで、77枚型のスパイが一躍注目を浴びたのである(この大会では80枚だったが、その後のテンプレートは77枚になったのであえてこう呼んでいる)。

 これは本当に革新的な構成で、《地底街の密告人》《欄干のスパイ》という1枚コンボのパーツを《新生化》《異界の進化》で16枚搭載にまで増やすことで、16枚程度入っている「手札に来たら困るカード」が手札に来てしまう確率を下げつつコンボ成立の確率だけを上げるというデッキパワーの大幅な底上げを実現したものであり、スパイは所詮二流デッキと看破されつつあった中で優勝したのもむべなるかなといったところであった。

 そしてこのデッキの登場によって「スパイはライブラリーを増やした方が強い」という命題が真であると信じられるようになり、以後は77枚型がコピーされてロータスコンボに匹敵するコンボデッキとしてトップTierに食い込むなど、デッキパワーの増加を証明して破竹の快進撃を続けているというのがこれまでの流れである。

 しかし、77枚型が提起したのは本当に「スパイはライブラリーを増やした方が強い」という命題だったのだろうか?

 冒頭で書いたように、緑黒型のスパイの弱点は「不安定なマナベースが克服できない」というものだった。だが、試しに私が77枚型の登場以前に調整していた緑黒型と比較しても、《新生化》《異界の進化》を使う都合上《森の女人像》《楽園のドルイド》が両方採用されているという以外、(選択肢がMDFCしかない以上当然だが)マナベースの面でとりたてて大きな変化はなさそうだった。にもかかわらず、77枚型は以前の60枚型とは比べ物にならないほどの好成績を残せている。

 それに+5枚程度ならいざ知らず、相棒の《空を放浪するもの、ヨーリオン》もないのに10枚以上もデッキを増量しておいてマリガンに悪影響を及ぼさないはずがない。

 私の直感が告げていた。「このデッキにはまだ伸びしろがある」と。

■ 2. 63枚型への回帰

 マナベースとは、そのデッキが実現したい理想の動きを一定以上の確率で実現するためのものだ。

 したがって、いかに一時の上ブレで良い成績を残せたりしたとしても、スペルの組み合わせ以外の理由で理想の動きをきちんと再現できないというならば、そのマナベースは破綻しているということになる。

 さて、では本当に「スパイはライブラリーを増やした方が強い」のだろうか。77枚型のマナベースは、はたして一体どうなっているのか。

 それを確かめるべく、私はとりあえず72枚、65枚と不要そうなカードを削りながら何度か実戦で回してみた。

 そしてその結果、(少なくとも私にとって)驚くべき事実が明らかになったのである。

 唐突だが、このデッキのキープ基準は何だろうか?

 そう聞かれれば、おそらく9割9分の人が「《地底街の密告人》《欄干のスパイ》(と、それらをサーチできる代替パーツとしての《新生化》《異界の進化》)」と答えるだろう。

 だが、実はそうではないのである。

 パイオニアはアグロが強く、4ターンキルもざらに発生する環境である。したがって4ターン目に《地底街の密告人》《欄干のスパイ》を出してのコンボ始動では間に合わないケースが多い。

 すなわち、仮に《新生化》《異界の進化》が絡まなかったとしても、《森の女人像》《楽園のドルイド》はいずれにせよ必要というのが、このデッキが環境で通用するための最低条件となってくる。

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 そして、「キープする手札には必ず《森の女人像》《楽園のドルイド》が含まれている」……このことを前提にすると、見えてくる世界が全く違ってくる。

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 たとえば「3ターン目に《地底街の密告人》か《欄干のスパイ》をプレイする」ことを前提にしてみよう。このためには「2ターン目までにマナ加速する」ことを満たしつつ、「3ターン目にアンタップの土地を置」かなければならない。この要求は極めて高く、上で載せたように2ターン目の(緑)を要求しないために《起源の柱》を採用する必要があったくらいである。

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 だが、「3ターン目に《新生化》か《異界の進化》をプレイする」という前提を置いたならばどうだろうか。

 そう、実は《新生化》にせよ《異界の進化》にせよ、2ターン目に《森の女人像》または《楽園のドルイド》を出せている限り、アンタップインどころか3枚目の土地そのものを必要としないという重大な真実が浮かび上がってくるのである。

 つまり、77枚型が真に明らかにしたのは実は「スパイはライブラリーを増やした方が強い」という命題ではなく、「スパイは《新生化》と《異界の進化》を軸にした方が実はマナベースに負担をかけない」という隠れた真実だったのである。

 なぜなら、「《森の女人像》または《楽園のドルイド》を引いている」という前提に立つ限り、一緒に引いているのが《新生化》であろうと《異界の進化》であろうと問題になることはないからである。したがって、すべてのネックになっているのは《森の女人像》《楽園のドルイドであって、3色のデッキの方が2色のデッキよりも低い負担で済む……これはまさにブレイクスルーであった。

 この新たな事実がもたらしたデッキパワーの底上げはすさまじく、具体的にはスパイというデッキはトリプルマリガンまでできるようになったのである。最低でも土地2枚/マナクリ/《新生化》系という手札で全く問題ないからだ。77枚型の勝率を担保していたのは、実はこうしたマリガンの許容性であったと言える。

 さて、そうとわかれば77枚にこだわる理由は1ミリもない。むしろキープ基準が《森の女人像》と《楽園のドルイド》である以上、ライブラリーの枚数は少なければ少ないほど良いはずである(もちろん相手によっては《絡みつく花面晶体》で代替できることもあるが、それに賭けるシチュエーションは少ないに越したことはない)。

 そういうわけで、私はライブラリーを限界まで削る作業に没頭した。《新生化》または《異界の進化》が軸となる以上、《地底街の密告人》と《欄干のスパイ》の枚数は絞れる。

 その結果生まれたのが、《地底街の密告人》と《欄干のスパイ》を2枚ずつに絞った、冒頭の63枚型であった。

 もちろん《新生化》と《異界の進化》に寄せることで《呪文貫き》などのカウンターに引っかかりやすくなってしまう弊害もあるが、それはこのデッキが定着してそういったカードが採用されるようになった後に考えればいい話で、スパイというデッキにおける最強だけを目指すなら、《新生化》と《異界の進化》に寄せた方が安定性の面で間違いなく強いと言える。

■ 3. その他アレンジを加えた点とその理由

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 《思考囲い》の撤廃。現状のデッキ構成を前提とする限り、《思考囲い》が必要なシチュエーションは極めて限定されている。それは、3ターン目までにカウンター/対策カードを構えられるシチュエーションである。

 アグロが強いパイオニアにおいてはそのようなシチュエーションは想定しづらいため、ライブラリーの枚数を増やしてまで《思考囲い》を入れる必然性は見当たらなかった。また、(黒)を積極的に捻出したくないマナベースの問題もある。少なくともメインから《思考囲い》を入れるべき必然性は、コントロールがメタゲームの中心にならない限り、存在しないものと言わざるをえない。

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 サイドの《ナルコメーバ》は、アグロ対策の他にも《乱動する渦》対策でもある。ルールスバーン相手は《乱動する渦》を置かれて1マナを立てられると《銀打ちのグール》が蘇生しないために《秘蔵の縫合体》も帰ってこない事態になりうるが、《ナルコメーバ》が1枚入っていればワンチャンスが生まれるからだ。

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 サイドの《スカイクレイブの亡霊》は、《新生化》《異界の進化》を前提にした上で《魂標ランタン》と《漁る軟泥》を同時にケアしうる数少ないカードである。

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 サイドの《真髄の針》は、同様に《魂標ランタン》と《漁る軟泥》を同時にケアしうる数少ないカードとなる。ロータスストームに対して《演劇の舞台》を封じうるという細かい役割も一応存在する。こちらは《新生化》と《異界の進化》でサーチはできないが、《突然の衰微》の5枚目といった意識で採用している。

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 サイドの《虚空の力線》の枚数については、このデッキを使用しはじめて40マッチほどの間に同型を全く踏まなかったというのが大きい。おそらく多くのプレイヤーにとってスパイはまだ二流デッキという認識なので、今後63枚型が流行すればまた同型対決をケアする必要性が出てくるのかもしれない。

 最後に、このデッキの回し方については、「(少なくともメインボードは)3ターン目にライブラリーが全部墓地に落ちないハンドはトリマリまでキープしない」という一点だけ守っていれば問題なく回せると思う。

 ちなみにこのデッキは世にも珍しいサイドインはするがサイドアウトを全くしないデッキなので(つまりサイド後はライブラリーが増える)、サイドインアウトに困ることもない。これは「キープ基準が《森の女人像》と《楽園のドルイド》だからライブラリーは少ない方が良い」と一見矛盾するようだが、トリマリまでできるというデッキの構造を考えると、少しくらい不安定にしても十分耐えられるという許容性の問題なので(もちろんサイドアウトできるカードがあるに越したことはないのだが)、理論的に両立しうると考えている。

 それでは、良いスパイ生活を!

            ◇

 Today's Tune

 ニガミ17才「こいつらあいてる」

https://www.youtube.com/watch?v=wgp4pGbl_wU

【オタステ】オタクステーション(2020年10月分)

 

 一気に寒くなったな。

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 アニメの話。

◎「呪術廻戦」
 つい最近既刊を一気読みしたのでアニメ見る必要ないっちゃないけどクオリティ高いという評判だったので見てる。確かに出来が良さそう。OPのEveも良曲。

◎「魔法科高校の劣等生 来訪者編」
 なんか展開早くなったというか、つなぎが雑になったか?学校イベントみたいな日常エピソードなしでお兄様無双をすっかり隠さなくなったからそう感じるのかも。

◎「安達としまむら
 最序盤から全速全開で百合に行きすぎじゃないか?と思いつつも、原作の雰囲気をよく表現できている。

◎「神様になった日」
 今のところ苦痛。Charlotteだって序盤もうちょい面白かったぞ……。

◎「無能なナナ
 これはマンガ読んでたら見なくていいやつだった。

◎「魔女の旅々」
 クオリティの高い癒し系アニメだけど今は求めてない。

◎「魔王城でおやすみ
 そこそこクオリティの高い癒し系アニメだけど今は求めてない。

 なんだかんだいって見るものがなかった。

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 音楽の話。

 BUMPもEveも良曲だった。


アカシア / BUMP OF CHICKEN


Gravity / BUMP OF CHICKEN


廻廻奇譚 / Eve

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 読書の話。

 7点 劉慈欣「三体Ⅱ 黒暗森林<上>」(ハヤカワ単行本)br /> 世界観の定義が終わったことで、Ⅰから視点が交代。Ⅱでは面壁者という概念が登場し、三体世界との対決が水面下で本格的になっていく……的な。実際話はそこまで動いてないので、下巻がメインかな。

 7点 森博嗣「馬鹿と嘘の弓」(講談社ノベルス
シリーズ外の長編かと思ったら小川と加部谷が主人公で実質Xシリーズだった。キャラ小説として読んでたら終盤の展開がすごくてさすが森博嗣って感じ。

 7点 竜騎士07「バケモノたちが嘯く頃に ~バケモノ姫の家庭教師~」(電撃文庫
ひぐらし」「うみねこ」の竜騎士07が書く単発小説。話としてそこまで面白くはないが、テーマが面白いのと文章や世界観の竜騎士みがこれでもかと感じられたのが良かった。

 6点 入間人間安達としまむら9」(電撃文庫
アニメ化して久しぶりに新刊出たと思ったら全然話進まねーじゃねーか!

 4冊。「三体」も「PSYCHO-PASS」も面白いんだが、エンタメに対する時間単位の意識が変わったからか、なかなか腰を据えて本を読もうと思わなくなってしまった。あとずっと積んでた「月に繭 地には果実」(∀ガンダムの小説。アニメは見たことない)を少しずつ読んでる。

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 食事制限だけだと全然体重が落ちない領域に来てしまった。運動するか……。

 

            ◇

 Today's Tune

 Eve「廻廻奇譚」

https://www.youtube.com/watch?v=v8bZVdTgXoY