あなたを詐欺罪と器物損壊罪で訴えます!理由はもちろんお分かりですね?あなたが皆をこんな新カードで騙し、呪禁オーラを破壊したからです!覚悟の準備をしておいて下さい。ちかいうちに訴えます。裁判も起こします。裁判所にも問答無用できてもらいます。慰謝料の準備もしておいて下さい!貴方は犯罪者です!刑務所にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい!いいですね!
……という冗談はさておき、『テーロス還魂記』では何と呪禁オーラに対するメタカードが登場してしまった。
モダンでは《石鍛冶の神秘家》とセットで使わない限りこのカードに割くスロットはないだろうし、たとえ《石鍛冶の神秘家》を入れていたとしても呪禁オーラのためだけにこれを入れるかというとそんなはずもないので、問題は私がメインデッキに据えており、同じく『テーロス還魂記』の《圧倒的洞察》が加入するのを心待ちにしていたパイオニアの呪禁オーラの方である。
このカードの登場によって、パイオニアの呪禁オーラは死滅してしまうのだろうか?
だが真面目に考えてみると、コントロールやコンボもいる環境で装備コスト(2)で+1/+1絆魂トランプル付与の装備をメインで使うデッキは存在しないだろうし、ならばサイドボードで使うかというと、絆魂をメイン用途にしたとしてもサイズ修正が小さすぎて盤面の突破力はほぼ変わらないため、これを入れるくらいなら《霊気圏の収集艇》を入れた方がまだマシに思える。《バジリスクの首輪》のように接死があればまだ話は別だったのだが。
また赤いデッキはこれを入れたところでそもそもサイズ除去しかないので、たとえばこの《影槍》を置いたとしても《天上の鎧》や《きらきらするすべて》が付いてサイズが大きくなったクリーチャーは対象にとれたとしてもそもそも除去できない。
ならばこれを使うのは「1.サイズ無視の除去があり」「2.《霊気圏の収集艇》を安定運用するほどにはクリーチャーが入っていないデッキ」ということになるわけだが、そうしたミッドレンジ的性質を持つデッキは、こんな狭いメタカードよりは幅広い相手に効くカードをサイドボードに積みたがるのが通常である。
よって、よほど『テーロス還魂記』後に呪禁オーラが爆発的に流行しない限り《影槍》は使われなさそうと見ているのだが、はたして。
Q.『テーロス還魂記』発売とともにパイオニアの呪禁オーラは死ぬのか?
A.おそらくノー。呪禁オーラの流行具合次第でサイドボードに1~2枚積まれるかもしれないが、基本は呪禁オーラ側のデッキ選択にイニシアチブがあるものと思われる。
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Today's Tune
ずっと真夜中でいいのに。「ハゼ馳せる果てるまで」