だらだらブログ

なんかゴミです。

【オタステ】オタクステーション(2020年2月分)

 

 確定申告とかいう制度、滅んで欲しい。

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 アニメの話。

id:INVADED イド:インヴェイデッド」
 気が付けば面白い。ミヅハノメとは?かえるちゃんとは?ジョン・ウォーカーとは何者か?といった圧倒的質量の謎で殴りつけてくる。舞城なので納得いく形で解決しない可能性も多分にあるが、少なくとも読んでいる間はワクワクするという小説と同じ体験。1話がアレすぎてみんな脱落したからかあまり話題になっていないが、9話現在面白さのクライマックス。

とある科学の超電磁砲T」
 普通。マンガを読んでいれば特に見る必要はない。

 ついでに春ごろから見たいアニメ映画の公開ラッシュなのでここでメモっておく。

・「SHIROBAKO」(上映中)
・「PSYCHO-PASS」(3/27)
・「Fate/Heaven's Feel」(3/28)
・「プリンセスプリンシパル第一章」(4/10)
・「エヴァ」(6/27)

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 音楽の話。

・Sou「ミスターフィクサー
・神崎エルザ「Rea(s)on」


Before I Rise / やなぎなぎ


White Spell / やなぎなぎ


心予報 / Eve


リルビィ / 空白ごっこ


火炎 / 女王蜂 (THE FIRST TAKE)


忘れてしまえ / 花譜

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 読書の話。

 7点 相沢沙呼「medium 霊媒探偵城塚翡翠」(講談社
 なんかこのミス1位だかなんだかで注目されていたものの、レビューがあまりにも工作臭いので避けていたところ、同様の感触でらっしゅが気にしていたので大久保と3人で誰が最初に読むかみたいなチキンレース的な感じになっていたが、大久保が読んで「普通に面白かったですよ」という感想だったので読んでみることにした。感想としては、すごく平易というか読みやすさに気を遣ったミステリだなというところ。ミステリという分野はニッチなエンタメとして進化してきてしまったけれども、昨今の出版不況の折、かつてアガサクリスティやコナンドイルが大衆化させて人気を博したように、再び大衆に門戸を開かなければならないフェイズに来ている。そうした中、この小説は「富豪刑事」のようにドラマ化を見据えた構成というか、穿った見方をすればドラマ化が前提のプロモーションを受けているような印象。ただ中身がそれに見合わないかというと別にそういうこともなく、まさしく「普通のミステリ」として読者が忌避しないよう練り込まれた内容だなと思った。ミステリを読みすぎた自分のような人間にとっては物足りないものの、一般向けとしては好評を博するのも頷ける。

 7点 川越宗一「熱源」(文春e-book
 第162回 直木賞受賞作。日露戦争によって帰るべき地を追われたアイヌが戦渦に巻き込まれながらもたくましく生き抜いていく様を描く。こういう史実系フィクションってエモいよね。

 9点 白鳥士郎りゅうおうのおしごと!12」(GA文庫
 先が読める物語というものがある。積み重ねてきた伏線があり、お約束があり、作者のスタイルがあり、表紙を見て予想した展開を外れない。それはやはり構成が綺麗だから成立するものだ。そして、これだけ読めていてもそれでもページを繰る手が止まらないほど熱い物語があったのなら、それは単に構成が綺麗であるという以上に、人間の心の機微をとらえる表現力が図抜けていると評さざるをえない。最高にエモい。今最も読み逃してはいけないライトノベルだと思う。

 9点 小川哲「ゲームの王国(上)(下)」(ハヤカワ文庫JA
 まだ現実の本屋に不定期に顔を出しては面白そうな新作の本を物色する習慣があったころ、平積みされていて妙に目を引く小説があった。そのころは転職前でお金がなかったので「いつか読もう」と思って見送っていたのだけれど、転職して2年が経ち、スマホKindle本を読む習慣もできたことで、ようやく手を出すことができた。この作品はカンボジアを舞台にしていて、上巻は上で紹介した「熱源」のような史実系フィクションとして進むのだけれど、下巻は章立ては変わらないながらも内容は一気にSFに踏み込んでくる。その構成がまず面白いし、話自体は一直線ながら終始陰鬱とした上巻に対して、サスペンス的な筋立てと概念操作のエピソードを交互に挟むことで受け継がれる世代への希望をちらつかせながら少しずつカタルシスへと近づいていく下巻の構成も上手だなと感じた。伊藤計劃以後ではトップクラスに完成度が高いSF。何より、作者のあとがきでの自分語りが琴線に触れた。

 8点 「冴えない彼女の育てかた 8~13+FD2+GS2・3」
 いやー……もう最高でしたね。萌えゲーを一本やりきったかのような満足感。クリエイター論に真摯に向き合いつつ、どんどん可愛くなるヒロインたち。これはもう最初に設定されたメタ構造の時点で勝ってますね。アニメもう一回見直そうかな。

 7点 小川哲「嘘と正典」(早川書房)
 上記「熱源」と一緒に直木賞の候補作になったSF短編集。これはまあ普通だったな。「ゲームの王国」で期待が上がりすぎた。

 8点 森博嗣「キャサリンはどのように子供を産んだのか?」(講談社タイガ
 もはや森博嗣の小説が読めるなら無条件である程度の点数があるんだけど、今回は「すべてがFになる」のオマージュ的要素や百年シリーズとのつながりもあり、エモ要素が強い一作だった。あと序盤に「しばらく、マシュマロのように柔らかい沈黙が続いた。」という表現があって、森博嗣らしいなと思いつつも、この表現は書けないな、と感嘆した。

 16冊。「ゲームの王国」は久しぶりにスマッシュヒットだった。もちろん「りゅうおうのおしごと!」も神。

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 というわけで、また来月。

 

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 Today's Tune

 niki feat.Lily「ERROR」

https://www.youtube.com/watch?v=jvoW9lJdirk