久しぶりに生放送のお仕事をしました。疲れたー。
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アニメの話。
◎「機動戦士ガンダム 水星の魔女」
情報の見せ方が計算されすぎてて考察アニメとしてのクオリティがすごい。正直今期はこれだけ見てれば十分です。
◎「恋愛フロップス」
本来水星の魔女のポジションの考察要素をこのアニメに期待してたんだけど、あまりにもエロゲ文脈が強すぎる&下ネタ多すぎできつい。ていうか誰が面白いと思って作ってるのか真剣に心配になる。一応最新6話で本筋の伏線らしいものが見えてきたが何となくしょうもない、小さいスケールの予感しかしない。まあここまで来たら最後まで見るんだけど。
「チェンソーマン」はモチベわかなくて見てない。どっかで一気見するかも。
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音楽の話。
VTuber関連しか良さ気な新曲と出会わなかった。
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読書の話。
8点 米澤穂信「栞と嘘の季節」(集英社単行本)
図書委員シリーズの2作目。やっぱ米澤穂信の青春ものは良いね。まあ終始とても青春ものとは呼べないほど重苦しい、少なくとも爽やかではない内容だったけど。このビターな雰囲気を出せるのは唯一無二だな。
7点 小川哲「君のクイズ」(朝日新聞出版)
いわゆる競技クイズをテーマにした小説。優勝賞金がかかった決勝戦で0秒押しからの正答をしてのけたクイズの天才、そのからくりとは……?的な話。短めだが考え方を知るエンタメとして普通に興味深いし、普段QuizKnockの動画を見てるのでなお想像がつきやすかった。解決としては少し軽い気がしないでもないが、クイズとは何か?に対する主人公の答えの出し方はエモい。やっぱり筆者は構成が上手。しかし短期間で2回も「熊の場所」概念に出くわすとは……前はどこで見かけたのか忘れちゃったけど……。
8点 不手折家「亡びの国の征服者6 ~魔王は世界を征服するようです~」(オーバーラップノベルス)
ああ、ついに来てしまった……この作品をWebで読んでいたときに一番面白く、そして一番悲しかった出来事が。ここまでの話はこの瞬間のためにあった。
7点 Schuld「TRPGプレイヤーが異世界で最強ビルドを目指す7 ~ヘンダーソン氏の福音を~」(オーバーラップノベルス)
相変わらず楽しいんだけどクライマックスが実質なかったから今回はちょっと抑え目。まあつなぎの巻ってことで。
8点 長谷敏司「プロトコル・オブ・ヒューマニティ」(早川書房単行本)
「円環少女」「BEATLESS」を書いたSF作家による久しぶりの長編。事故により片足を失ったコンテンポラリーダンサーである主人公が身体性と向き合い、ロボットと同調する公演企画に取り組んだり家庭のトラブルに見舞われる中でダンサーとして再生していく話。中盤の展開は重苦しく、思わず読み進める手が止まってしまうほどだが、そのぶん終盤のカタルシスは圧巻。このテーマでここまで地に足がついた作品を送り出した作者に素直に賞賛を送りたい。
5冊。あと買ったけど読んでない(もしくは途中で止まった)小説が30冊くらいある。
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映画の話。
◎「すずめの戸締まり」
久しぶりの新海映画だからちょっとは期待するじゃん。たとえ前作の「天気の子」が微妙で、それからあんまり間が空いてない2時間映画だから構想そんなまとまってなさそうとか思っててもさ。それを何?虚無オブ虚無。絵が綺麗なだけのパラパラマンガ。「君の名は。」は7万点、「秒速5センチメートル」は2万点、「言の葉の庭」は70点、「天気の子」は30点の俺でもさすがに0点ですよ。擁護のしようがない。これによって新海誠という監督の評価が、「『秒速5センチメートル』みたいな脚本しか作れないのに秒速のリメイクである「君の名は。」がヒットして持てはやされた結果色々できると勘違いしちゃった人」で定着しました。秒速とか「言の葉の庭」みたいな妄執とかフェチズムでしか映画を作れないんだから、そこから外れたものは駄作になるよそれは。でもこれが興行収入100億とかいっちゃったらこれが正解になっちゃうっていうね。それだけがひたすら心配。
……と、見終わった後は「この劇場で一番怒ってるのもしかして俺?」って思うくらいだったが、意外と同じ感想を抱いてる人もいて安心できた。
https://anond.hatelabo.jp/20221119161631
https://fubar.hatenablog.com/entry/2022/11/21/000532
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もう年末だよ……。
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Today's Tune
ドーラ × sasakure.UK「レッド・ルーラー」