だらだらブログ

なんかゴミです。

【だら草057】禁止改定後のネオブランド

 

 モダン環境、大激変。

 《神秘の聖域》については長らく禁止して欲しいと思っていたため大歓迎であり、《死者の原野》も《自然の怒りのタイタン、ウーロ》も禁止に対して異存はない (《ティボルトの計略》は少し残念とはいえクソゲーなのでやむをえないところではある) が、問題は《猿人の指導霊》の禁止である。

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 なぜなら、これによって私がメインで使用していた「ネオブランド」「スパイ」「アドグレイス」はそのすべてが大きすぎる打撃を受けることとなってしまったからだ。

 さて、そんなわけで今回は禁止改定後のネオブランドについて考えてみよう。

 「改定後も何も、《猿人の指導霊》がなくなったらデッキ完全崩壊では???🤔🤔🤔」と思われるかもしれない。だが、なんとネオブランドはまだ生きていたのである。まずリストはこちら。

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 《猿人の指導霊》の代用を務めることになったのは、《モックス・アンバー》と《バネ葉の太鼓》である。

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 《モックス・アンバー》は《グリセルブランド》着地後なら全くの無から (黒) が捻出できるので、これで3マナを作り、うち1つを《バネ葉の太鼓》で (青) へと変換すれば従来通り《研究室の偏執狂》がプレイできるというわけである。なお、《モックス・アンバー》は4枚入っているが《研究室の偏執狂》には《バネ葉の太鼓》も含めて3マナしか使わないので、《バネ葉の太鼓》から (緑) を出して《魔力変》を挟んでおけば《人生は続く》も問題なくプレイすることができる。

 だが、4枚だったスロットを5枚に増やした程度の軽微な損害で無事《猿人の指導霊》を代用することができたとはいっても、さすがにすべてが従来通りというわけでもなく、やはりデッキパワーとしては以前よりも明確に低下したと評価せざるをえない。

 その理由が以下の2点だ。

■ 1. 始動率の低下

 《猿人の指導霊》の強みは、フィニッシュパーツでありながら始動パーツも兼ねていたという点にあった。

 アドグレイスにおける《猿人の指導霊》を想起するとわかりやすいが、《猿人の指導霊》の場合は「フィニッシュには追加3マナが必要だがデッキ内に4枚入っているため、1枚はコンボ始動に使ってしまっても問題ない」というシチュエーションが多々発生していたのである。

 ネオブランドも、たとえば初手に《絡み森の大長》《猿人の指導霊》《魔力変》《新生化》《アロサウルス乗り》+緑のカードとあってギリギリ始動できるというようなシチュエーションが存在した。また、《異界の進化》が3マナと重いところ、《猿人の指導霊》があれば2ターン目始動の可能性ができるということで重さを軽減してくれてもいた。

 これに対し、《モックス・アンバー》は《グリセルブランド》着地後にしかマナが出ないため、コンボ始動の助けには一切ならない。したがってこの変更が始動率の低下につながることは明白である。

■ 2. 完走率の低下

 《猿人の指導霊》の強みは他にも、「赤マナを《魔力変》で変換できる」という点にもあった。

 これに対しこのデッキの《モックス・アンバー》は黒マナしか生成できないため、「《グリセルブランド》着地後のステージ2の途中で《魔力変》を途中で挟んで《滋養の群れ》を探しにいく」という動きが、1枚の《バネ葉の太鼓》をたまたま引き込んでいない限りとれないことになる。

 すなわち、この変更が完走率の低下を招くであろうことは間違いない。

 ……と、デッキパワー低下の主な理由を見てきたが、他にも「《虚空の杯》や《石のような静寂》で止まる」「素出しで打点 or チャンプブロッカーにできない」「《否定の契約》の契約コストを無理矢理払う動きがとれない」などなど、このデッキにおける《モックス・アンバー》は《猿人の指導霊》の下位互換であり、しかもその間にはどうにも埋めがたい差があるという事実は否めない。

 もともとあまり実用的とは言いがたいデッキだったネオブランドがさらに弱体化してしまったことで、むしろ生殺しで余計に苦しいという思いを抱く方もいることだろう。

 だが唯一の希望として、《否定の力》を採用したデッキが環境のトップだった前環境に比べれば、メタゲーム内における相対的なポジションは上がっている可能性もある。禁止改定に腐らず刃を研いでおくことで、しかるべき時に爆発的な活躍を見せられるようにしておくというのがローグデッキ使いとして今できる最大限の意地の張り方なのではないだろうか……というところで、今回は終わりにしたい。新環境での使用感が蓄積したら、また記事を書くかもしれない。

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 Eve × suis from ヨルシカ「平行線」

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